平安ステークス 2017 重賞レース特集

平安ステークス 2017 最新情報！

平安ステークスを徹底解説！施行時期は変わってもレベルは変わらず？

平安ステークスの歴史から見る予想上のチェックポイント

帝王賞を目指す中央馬の前哨的役割を果たす平安ステークス

平安ステークスが創設されたのは1994年。初年度は阪神ダート1800mで施行されたが、翌年には京都ダート1800mに移行。長らくフェブラリーステークスの前哨戦として定着していたが、2013年より距離が100m延長され、京都ダート1900mに。施行時期も1月から5月へと移動した。

現在ではアンタレスステークスなどと同じく、帝王賞を目指す中央馬の前哨戦として機能している。
古くはライブリマウント、タイムパラドックス、近年もワンダースピードやニホンピロアワーズのような国内トップレベルのダートホースが平安ステークスを勝利。今昔問わずG1に続く重要なステップレースになっていると言えそうだ。

平安ステークスで注目したい血統はキングカメハメハ産駒？

平安ステークスの行われる京都ダート1900mは同じ京都のダート1800mとほぼ同様のコース形態。ただし、最初のコーナーまでの距離が100m長いぶん、枠順の有利不利は小さくなっている。逃げや先行の脚質が圧倒的有利で、遅くとも直線入り口では好位に取り付いておきたい。

血統的にはキングカメハメハの産駒が勝率や回収率で優秀な成績を残している。現在の施行条件となって以降の平安ステークスでもナイスミーチューの2着などがあり、出走表に産駒を見つけた際は積極的に狙ってみるといいかも知れない。

2016年平安ステークスの結果をプレイバック

高素質馬アスカノロマンに注目が集まった2016年平安ステークス

2016年平安ステークスで1番人気の支持を集めたのはアスカノロマンだった。重賞では善戦止まりという状況が続いていたが、同年の東海ステークスで好位追走から楽に抜け出し、重賞初勝利。さらに続くフェブラリーステークスでも3着に好走し、その充実ぶりを示した。悲願のG1初制覇に向け、2016年平安ステークスは通過点と見るファンも多かった。

2番人気に推されたのはロワジャルダン。4歳となり条件クラスを卒業すると、みやこステークスでは強敵を撃破し、見事重賞初勝利。さらにチャンピオンズカップでは4着に食い込むなど、一線級と比較しても遜色ない実力があるところを披露。重賞2勝目を果たすべく、2016年平安ステークスに出走してきた。

3番人気はクリノスターオー。3歳秋に3連勝でオープン入りを果たした当初こそ重賞の壁に阻まれたが、2014年の平安ステークスではソロルらを抑えて勝利。12番人気の低評価を覆しての重賞初制覇となった。その後はさらに2つの重賞タイトルを獲得。ディフェンディングチャンピオンとして恥ずかしいレースはできない2016年平安ステークスとなった。

以下、クリソライト、ドコフクカゼなどが人気で続いたが、1番人気アスカノロマンの単勝は2.2倍とやや被り気味であり、多くのファンが高素質馬の重賞2勝目に期待したと言えそうな2016年平安ステークスだった。

アスカノロマンが後続に影をも踏ませぬ逃走劇で圧勝した2016年平安ステークス

いよいよ発走時刻を迎えた2016年平安ステークス。ゲートが開き、真っ先に飛び出したのは人気のアスカノロマン。大外枠から太宰啓介騎手に導かれハナを切る。2番手に付けたのはクリノスターオー。ブライトアイディアが並ぶようにその隣に付け、ロワジャルダンはそれらを見るように好位のインコースに陣取った。

そのまま隊列は変わらず、迎えた最後の直線。各馬が前との差を詰めにかかるが、逃げたアスカノロマンは楽な手応えで後続を引き離す。クリノスターオーらが必死に追いすがるが、差は詰まるどころかさらに開いていく。結局、そのまま影をも踏ませぬ逃走劇でアスカノロマンが見事勝利。勝ちタイムは1分56秒2。5馬身離された2着には2番手からクリノスターオーが粘りこみ、3着はクリソライト。2番人気のロワジャルダンはいいところなく10着に終わった。

太宰啓介騎手「行くと思っていた馬がモタモタしていたので積極的に前に行った」

見事な逃走劇で2016年平安ステークスを先頭で駆け抜けたアスカノロマン。勝利をエスコートした太宰啓介騎手はレース後「ハナに行くことも作戦として考えてはいたが、行くと思っていた馬がモタモタしていたので積極的に前に行った。1番人気に人も馬も慣れていなかったので焦ったが、もっと余裕を持った競馬をしてもよかった。まだまだ強くなりそうな気配があるし、気性的にもとても乗りやすい馬。今後も頑張りたい」とコメント。無限の可能性に思いを馳せている様子だった。

なんとか2着を確保したクリノスターオーの幸英明騎手は「普段は勝負所でズブさを見せる馬だが、今日はそういうところが一切なかった。よほど調子がいいのだろう。それにしても勝った馬は強かった」と勝ち馬の強さにお手上げの様子だった。

3着クリノスターオーの川田将雅騎手は「前に行きたかったが、ついていけなかったので、前半は中団から運んだ。でも今日は上手に内容のあるレースをしてくれた。頑張ってくれている」と愛馬を称えるコメントを残した。

13番人気の低評価に反発するように4着と健闘したサンマルデュークの武士沢友治騎手は「展開頼みのところはあるが、あまり置かれたくはないので、脚を小出しにしていった。京都でこれだけのレースができたのは大きいと思う」とコメント。

一方、2番人気ながら10着に終わったロワジャルダンのミルコ・デムーロ騎手は「道中の感じは悪くなかったが、全然脚を使っていない」と、不可解な敗戦に首を捻るばかりだった。

新旧実力馬の対決に注目！　2017年平安ステークスを大胆予想！

2016年平安ステークスを勝利したアスカノロマンは暮れのチャンピオンズカップでも3着に入り、改めて国内トップレベルの実力を誇る証明した。もちろん2017年平安ステークス出走馬に掛かる期待も大きい。

平安ステークスで2年連続2着のクリノスターオーも2017年平安ステークスを目指して調整中。昨年9月には韓国遠征を敢行し、コリアカップではリソライトの2着。改めて日本馬のレベルを知らしめた。2017年平安ステークスはそれ以来の出走。状態面の不安こそ残るものの、コース適性は折り紙つき。もちろん目指すは2着よりひとつ上の着順だ。

ロワジャルダンに掛かる期待も当然大きい。先述のとおり、2016年平安ステークスでは10着に終わった同馬だが、当時は状態面に不安を抱えていた印象。4月のアンタレスステークでは3着と、復調気配を見せており、2017年平安ステークスは捲土重来を期す舞台となる。