三連単FIRE

競馬ファンのあいだでは走破タイム同様に、ラップタイム（先頭を走る馬が２００ｍ通過するごとに計測されるタイム）も重視されています。なかには、走破タイムよりもラップタイムのほうが大事と主張する人もいるくらいです。あくまで個人的な印象ですが、とりわけ馬券上手の上級者の皆さんは、ラップタイムをしっかりチェックする傾向にあります。ラップを見ずして「予想」にあらず。さすがにそれは言いすぎかもしれませんが、勝ち組のあいだでこれに近い考えが半ば常識化しているのは事実です。研究すればするほど、予想精度が上がり、勝利を手にしやすくなるラップタイムはその可能性に満ちあふれている。先ほども述べたように、サラブレッドは概ね２００ｍ（１ハロン）を約岨秒で走ります。とはいえ、スタートからゴールまでずっと吃秒０のラップを刻むわけではありません。逃げ馬と追い込み馬では当然ラップの推移は異なりますし、同じ距離のレースでもメンバーによって流れは大きく変わります。速くなったり遅くなったりを繰り返しながら、最終的にゴールを迎える。それがラップタイムというものです。芝・ダート、短距離・長距離によって刻まれるラップの傾向に違いはありますが、スタートしてから最初の３ハロン目くらいまでが比較的速くなる点では共通します。逃げ馬が多ければ先行争いが激しくなりますし、逃げ馬不在のレースでも、スタート直後になるべく前々のいいポジションを取ろうとしてスピードを上げていく馬が多いからです（ただし最初の１ハロンだけはゲートが開いてトップスピードに達するまでに一定の時間を要するので、少々遅めのタイムになります。