今、メンタル面で問題を抱えている人がたくさんいます。
日本は、自殺者が年間約3万人いるそうです。
自ら死を選ぶ人がそれだけいるということです。
私は、会社で働いているとき、半鬱(うつ)状態になりました。
これといった理由はなかったにもかかわらず、いつの間にか半鬱状態になっていたのです。
不況ともなれば、会社は利益を追求するために合理性を重んじます。知性や意志ばかりが尊重され、社員1人1人の感情はないがしろにされがちです。
人生には、「感情」というものが欠かせない要素であるにもかかわらず、現代、その感情を表に出すことができない社会になっています。
「感情のコントロール」という言葉を、目に、耳にしたことはありませんか?
自分を律するためのアドバイスとしては、珍しいものでもないかもしれません。しかし、この「感情のコントロール」をへたに行えば、逆にその人の人格そのものに影響を与え、歪(ひず)みが生まれてしまうこともあり、とても危険なことなのです。
実際、現代に頻発している凶悪な犯罪には、その原因の根本に感情の歪みが絡んでいる場合が多く、いじめ、家庭や職場での人間関係、人種や国家間での争い……全て感情の問題が絡んでいます。
また、現代人の多くが抱えている憂鬱感、不安、孤独や寂寥感。そして、物質へのとめどない所有欲、あくなき性欲にも感情の問題が絡んでいます。
そのほかにも、アルコールや薬物への依存、人間関係への依存、数え上げたらきりのない問題全てに感情が絡んでいるのです。