奇跡の絆
奇跡の絆

発行者:神谷 陵人
価格:324円(税込)
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2012/08/09
最終更新日:2012/07/31 18:42

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奇跡の絆 第1章 第一章 唐突な出会い
「いや、あいつ昨日日本文学の試験のときに変なこと言っててよ。試験終わったあとも追いかけてきたりして、気持ち悪くてさ。」

崇は昨日のことを思い出し、顔をしかめる。

「あの子は商学部の倉石(くらいし) 七海(ななみ)だね。」

悠樹は大学内の可愛いと言われている女子の情報をほぼ掌握している。

どこから入手しているのかは定かではないが、その情報量は半端じゃない。

そして目を付けた子には必ずなんらかのアクションを起こす。

その結果、二人に多大なる迷惑をかけることがしばしばある。

「さすが悠!んで、崇のお相手はどんな子なのよ!?」

「だからそんなんじゃないってーの!」

ややうっとおしそうに崇は否定してみせる。

「確か、あの子耳が聞こえないんだよ。」

「え!?」

崇と昇が綺麗にハモった。

「耳が聞こえない・・??」

「うん。確か小さい時に病気かなにかで、そのまま聞こえなくなったらしいよ。だから話すことも出来ないんだって。あんなに可愛いのに、もったいない。」

「ちょっ、ちょっと待て!喋れないって・・。俺昨日あいつと喋ったぞ!?」

実際に昨日会話を交わした崇は納得がいかず悠樹に食ってかかる。

「いや俺も実際に関わったことはないけど、喋れないのはホントみたいだよ。それに耳も聞こえないんだし会話は不可能だよ。確かにあの子だったの?」

「それは間違いない。」

「じゃあ、ホントは喋れるとか!?」

昇も無い頭を使って推察してみる。

「俺の情報に間違いはないよ!」

どこからこの自信がくるのかは置いておくとして、崇は少し頭が混乱していた。

(聞こえない??喋れない??じゃあ、昨日の会話はいったい?そういえば、あいつ声が聞こえるとかどうとか言ってたな・・。)

考えても始まらない。すぐそこに本人がいるのだからと、崇は直接確かめることにした。

「俺ちょっと行ってくるは。お前ら先に行って席とっといてくれ!」

そう言い残し、崇は七海のもとへ向かっていった。

「お、おい崇ー!どうなってんだ??」

「さぁ。」
残された二人は首をかしげながら崇の後ろ姿をしばらく追っていたが、言われた通り先に教室に向かっていった。
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