奇跡の絆
奇跡の絆

発行者:神谷 陵人
価格:324円(税込)
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2012/08/09
最終更新日:2012/07/31 18:42

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奇跡の絆 第1章 第一章 唐突な出会い
「はい、そこまで。答案を入り口で回収する。」

待ってましたとばかりに急いで入り口に向かった。

女子も慌てて片付けているのが見えたため、やはり崇に話かけようと思っていたようだ。

教室を出た崇は後ろを振り返り女子が追ってきてないことを確認すると、安堵の息を漏らし、昇と悠樹が待っているラウンジに向かった。

(その前に一服していくか・・。)

そう思い、方向を変えて喫煙所に向かって歩き出した。その時、

『あ、あの、ちょっと待って!』

さっきの女子が追いかけてきた。

(勘弁してくれよ・・。)

逃げようかとも思ったが、この際はっきり言っておいた方がいいと思い、崇はその女子が来るのを待った。

女子は相当急いで走ってきたのだろう。息が切れている。

「なんなの?さっきから?」
崇は冷たく言い放った。優しくすれば逆効果だと思ったからだ。

『やっぱり聞こえるのね?私の声が・・!』

「だからそう言ってるだろ!?何?なんかの宗教?」

『私にもあなたの声が聞こえる・・!』

「マジで何言ってるかさっぱりなんだけど!?」

崇の声がこの意味不明なやり取りに苛立ちを感じ、大きくなる。

『あのね、私、実は・・』

女子が何かを言いかけたとき、前方から昇と悠樹が迎えにきてくれた。

「おーい崇―!終わったかー!」

(助かった!!)

「悪いけど友達きたから。もう関わらないでくれる。」

そう言い放ち、崇は二人のもとへ小走りで向かった。

(これだけ冷たくすればもうこないだろう)

女子はその場に呆然と立ちつくしていた。

次の日、三人は同じ講義の試験へと向かってキャンパスを歩いていた。

神奈川国際大学は5つの学部と12の学科に分かれ、総敷地は東京ドーム10個分の広さがある。

三人は同じ人間総合学部で、崇は社会福祉学科、昇は人間スポーツ学科、悠樹は心理学科とそれぞれ学科は違うが、学部内で定められた必修があるため、同じ講義を受ける事がよくある。

この日も同じ科目の試験のため教室に向かって歩いていると、昨日の女子が目に入った。

「あ。あいつは・・。」

「なんだ、珍しいな。崇が女に興味を持つなんて!」

昇が楽しそうに食いついてきた。
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