短編小説-福の神-ばあちゃんのみかんの木-
短編小説-福の神-ばあちゃんのみかんの木-

発行者:言葉配達人 あき
価格:540円(税込)
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ジャンル:その他
シリーズ:短編小説

公開開始日:2012/07/11
最終更新日:2012/07/01 17:39

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短編小説-福の神-ばあちゃんのみかんの木- 第1章 帰って来ーい!福の神
「ねぇ、うちには紙なんてそんなにないよ」

ぼくが厄の神の後ろからそう言うと、

「いいんです、いいんです。
この茶わんのほったらかしぐあいに朝ののこり。
あちらにたまったごみに、このすでによごれたゆか。
トイレのよごれぐあいも最高だ。思ったとおり、
あたしゃの好物ばっかりのこってありますがな」

厄の神は、ごみばこをあけて生ごみのにおいをかぎ、
ゆかに顔をすりすりと押し付けてよろこんだ。

厄の神の異様な行動に、ぼくはおそるおそる聞いてみた。

「いつ帰るの?」

「帰りはしませんよ」

厄の神はへいぜんとそう答えた。

「困ったなぁ」

時計を見る。時計のはりは、午後4時をさしていた。

「お母さんが帰って来るまであと2時間・・。どうしよう・・」
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