死刑を求刑された男
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発行者:澤村 輝
価格:324円(税込)
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ジャンル:ミステリー・推理

公開開始日:2011/11/07
最終更新日:2012/05/02 18:39

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死刑を求刑された男 第1章 第一章 逮捕
 警察署に連れて行かれた圭一は「直ぐに疑いが晴れ、職場には多少遅刻をするにしても、昼過ぎには戻れるだろう」とこの時点では安易に考えていた。
 しかし、この事件が切っかけで、二度と職場に復帰する事が出来なくなるとは、この時は知る由もなかった。
「今回の事件を担当する山森だ!」
 五人いた刑事の中でも、一番目付きが鋭く、頭の切れそうな人物が、向かいの椅子に座り話始めた。
「話をする前に説明をしておくが、お前には黙秘権が有るので、喋りたくない事は喋らなくても良い。しかし、嘘は付くな」
 (別に悪いことはやっていないのだから、何で嘘なんか付く必要があるんだ!)と呟いた。
「まずは言い分を聞こう、状況を説明しなさい」
 (随分この刑事は横柄な喋り方をするな)と感じていたが、ようやく自分の疑いを晴らすべき機会を与えられたので、事の顛末を包み隠さず話し始めた。
「改札口を抜ける手前で財布が落ちている事に気が付き、自動改札を抜けてから駅員室に持って行こうと考え、その財布を拾い手で持っていました。すると前を歩いていた先ほどの男が突然近寄ってきて、俺が持っていた財布が自分の物だと分かると、突然大きい声で”スリだ”と叫んだのです。当然それは、あの男の勘違いなんです。」
「被害者はズボンから財布を抜き取られる感触に気が付き、後ろのポケットを右手で確認し財布が無いことを知った。すぐに後ろを振り向いたらお前がいたと言っているんだ。だから、被害者の勘違いなどではなく、実際に被害にあっているんだ」
「そんな事はありません。俺は、スリなんてやってない」
 山森刑事は楠木の言い分など初めから信用していなかった。
「被害者が証言しているんだぞ!”掏られた”と。誰でも最初は言い訳や嘘をつくもんだ。まあ良い、時間はたっぷりと有る。当分此処に泊まっていってもらうからな!」
「泊まるってどう言う事です?犯罪を犯していない人間を警察は留置させるのですか?早く出して下さい」
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