カミさんと私
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発行者:ほうきゅう
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ジャンル:エッセイ・日記

公開開始日:2014/09/28
最終更新日:2015/01/09 00:22

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カミさんと私 第33章 カミさんと私と竜
近況報告のタイトルに”竜”を加えました。
辰年生まれの事も有り、本決まりでは有りませんが、
竜の文字が名前に入るようです。

私ともう一人の爺様も同い年で暦が巡りました。
昨日、遠い処から夫婦で駆けつけて、
トンボ帰りとなった爺様にとっても初孫ですので、
娘に感謝の言葉を何度も掛けて嬉しそうでした。
ベビールームの前では、
夫婦二人で、
「まつ毛も長い、鼻も高くなりそう。」
「こりゃ、良い男になるな~」
爺婆馬鹿ぶりを振り撒いていました。

娘達も私達が還暦を迎えた時の子ですから、
竜も良いかと考えたようです。
一文字でも良いかと思っているのですが、
先方の苗字が一文字ですから、バランスからは二文字になるようです。

カミさんですが、さすがに子供が生まれた日に2度も脚を運んだので、
本来なら出迎えにも行って一緒に行動するべきなのでしょうが、
疲れが酷く、一日寝ていました。

最近は身体すべてに力が入らなくなったようで、
先日もベットから落ちても起き上がる事が出来ずに、
掛け布団を引っ張って、そのまま寝ていたそうです。
何しろベットの中央まで入れずに端の方で寝ていますので、
落ちてしまったようです。
靴下を履こうとして、よろけてタンスにぶつかって、
「タンコブが出来ちゃった」などと笑いながら、後になって話します。

余命3ヶ月と宣言されて、幸いな事に1年が過ぎようとしています。
ただ、仕方が無い事かも知れませんが肉体的な衰えは酷く、
この1年で20歳くらい歳をとってしまったように思えます。
娘はカミさんを支えながら歩く私達を見て、
「まるで親子のようになってしまったね」と呟きます。
肌にツヤも有り、実年齢より数段若く見えたカミさんだったのですが、
化粧もせず、すべてに構わなくなってしまったのですから、
無理もない事なのでしょう。

後は孫がこの家に戻って来て、しばらくの間でも一緒に暮らして、
その手に孫を抱いて、更に生きたいと思う意思が宿る事を願うばかりです。

(私の楽天での今現在のブログに竜の写真を載せました。
 爺馬鹿ですが寂しい私には、やはり孫はよりどころのようです。)
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