実録 亜紀の初恋第一巻
第1章 ほのかな思い
ほのかな思いに
気がついたのは
隣の席の裕くんにケシゴムを
貸してあげたときだった
何気ない日常的な休み時間
裕くんは、いつも
「サンキュー♪」って小声で
大きな瞳をキラキラしながら
ニコッと笑ってくれた。
裕くんは野球部のエースで
男子達からも
人気がある元気いっぱいの男子
そんな笑顔を
見せられるたびに
亜紀は嬉しくなってしまうのでした。
あたし、どうして
こんなに
裕くんが気になるんだろ?
ちょっとずつ、自分の気持が
大きくなるのを
感じはじめてた亜紀だったけど
それがいったい
どうしてなのかなんて、
気づくこともなかった
密かに芽生え始めている
亜紀だったけど
まだ、裕くんと、友達囲んで
普通におしゃべりして
普通の学校生活が続いていた
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