淫獣の檻
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発行者:夏樹総
価格:章別決済
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2011/08/07
最終更新日:2011/09/12 22:41

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淫獣の檻 第2章 襲い掛かるモノ
『・・・ふ、ふふ。貴女がその口で下種と呼んだ私に何をされるのかを、想像するだけで愉快でなりませんよ。・・・ああ、貴女は私が相手では不服そうだ』

 男は指を鳴らした。

 途端に辺りに腐臭が満ちる。生塵を腐らせたよりも酷い鼻を突くような汚臭と共に現れたのは兜と胴鎧を着けた毛むくじゃらの生き物だった。
 
 兜で顔を覆っていても、身の丈や体つきは明らかに人のモノではなかった。


『キリアリス。ほぅら、懐かしいでしょう?貴女の愛しいヴルガリスの香りがしませんか』

 男は微笑みながら、半歩身を引いた。

 キリアリスと呼ばれた女の脚蹴りが僅かにマントを掠める。


『この可愛い化け物は、貴女に愛されようと必死に無い知恵を振り絞ったのですよ。貴女の愛したヴルガリスのようになろうとね。さぁ女王様にお前の大切な宝物を見せておあげ』

 化け物は、緩慢な動作で首に着けられた紐のようなモノを引いた。

 紐の先にはカビの生えたような萎びた棒のようなものがぶら下がっている。

 化け物はそれを口元に運ぼうとし、兜を被っていた事にようよう気が付いたのかやはり緩慢なしぐさで兜を地面に落とした。

 
 美咲は悲鳴を上げた。 
 
 美咲だけではない、周囲にいてその姿を眼にした女達は悲鳴を上げ続けた。

 頭には粘ついた灰色の蔦のようなものが絡みつき、べっとりとした皮が張り付いている。

 猿と猪を併せた顔に、飛び出した口元からは黄色い乱杭歯が納まりきらずに突き出て、だらだらと涎をこぼしているのだ。

 化け物は暴れもせず、赤子のようにぴちゃぴちゃとその萎びた棒をしゃぶる。

『ねぇキリアリス、この可愛い化け物はソレがとても好きなんだ。他のモノは全て喰らい尽くしてしまったが、ソレだけは大事にして・・・唯一君と繋がる証だからと宝物にしている』
『戯言など聞きたくない、そんな化け物など消し炭にしてやる!!』

 だが叫びも虚しく女の腕は手枷に囚われたまま。

『魔法が使えないのでしょう、でもあの可愛い化け物を消し炭にするなどと酷い事を。これにも命があり生きる理由がある。命の尊さを教えてくださったのは貴女なのに、これの容貌が醜いから?おぞましいから殺してしまえと?醜く生まれたのはこれのせいではないのに・・・』
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