淫獣の檻
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発行者:夏樹総
価格:章別決済
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2011/08/07
最終更新日:2011/09/12 22:41

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淫獣の檻 第2章 襲い掛かるモノ
 女達の甲高い悲鳴が、また一段と大きくなった。

 繋がれた女達の間に、別の一群が現れたようだった。

 美咲は眼を凝らした。

 円形闘技場は広かった。美咲には広さを表現する語彙を持たなかったが、端に繋がれている女の姿は豆粒程にしか見えないのだ。
 
 どれだけの数の人間が吊るされ、繋がれているのか検討もつかない。

 右隣の女性が、舌打ちをした。
 
 嫌悪とも憎悪ともとれる表情を浮かべ、さらに激しく鎖に抗う。

 左隣の猫耳娘はその白い毛を、ぶわっと逆立てた。

 美咲には何が起こっているのか分からない。

 ただ、こんな奇妙な夢ならば早く覚めてくれと祈らずにはいられなかった。


  闘技場の何処かの扉が開くようになっていて、人が入って来ているようだった。

 美咲の眼にもようやくその一群の姿が見てとれた。

 中世の鎧姿の騎士のような者、頭から白や黒の幅広の布を被った男達。恐ろしく背が高い男もいれば樽のように太った者もいる。

 何だか嫌な予感がした。

 男達は、蜘蛛の子を散らしたように壁に繋がれた女達の方へ向かって行く。

 剣を抜き放った男を見て悲鳴を上げかけた美咲は息を飲み込んだ。

 戦士のような男の剣は、戒めていた手枷を壊し、鎖を打ち払っただけだった。

 救われた女性の方は、夫婦か恋人同士でもあったのか、相手にひしと抱きついている。

 嫌な予感が杞憂に過ぎて、美咲はため息をついた。

「私を助けに来てくれる人なんて・・・」

 ・・・・・・夢でもいないわ・・・

 心の中で呟いて、美咲はまた泣きそうになった。

 恋人なんていない。好きな人には高校の時に振られた。
 
 憧れる先輩なら大学にいるけれど、恥ずかしくて自分からは口も利けない。

 夢でさえ、誰の名前も呼べないのが悲しくも悔しくもあった。

 こんな姿を見られるのは堪らなく恥ずかしいが、良心的な誰かが手枷を壊してくれるだろうと美咲は抗うのをやめ、誰かの手を待つ事にした。
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