松川村ペンション殺人事件
第1章 夏樹と章吾
「―――こんな時はやっぱり」
章吾の口調が変わった。
「―――プールへ行って」
俺も同じく。
「「かわいい女の子の水着姿を見まくり!」」
勢いよく立ち上がり、お互いの目がキラーンと光を放った。
章吾はグッと拳を握る。
「やっぱり巨乳! 巨乳だよ! なぜ巨乳かって? あの水着の隙間から見える眩しくて輝かしい……谷間! 巨乳の姉ちゃんがうつ伏せになった時……あの脂肪の塊がぐにゅっ! と押しつぶされて……ホント、お胸は芸術……ああ、この神よ……あなたの造形力はなんてすばらしいんだ!」
章吾は拳を握ったまま、涙をダラダラと流している。
俺は負けじと前へ出た。
「バカたれが! 何が巨乳だ! 分かってねえな! でかすぎは駄目なんだよ! 程よい膨らみ感が大事なんだ! なんていうか……ふんわりというか、控えめというか……いや、やはり巨乳も、あのぐにゅっ! て潰れる眺めは……ええい! 上より下だ! 紐のおパンツ!」
俺の目は燃え盛る炎を放っていることだろう。
「あの肌色のおいしそうな肉、ぷるんぷるんってなびくほっぺ、そして……あのゆ、ゆ、ゆ、夢の世界へと続く入口にきゅっ! と、く、くく、く、食い込む、あ、あの……あ、あああ後は、あの結び目のひひひひ紐! そそそそ、それをゆっくり、すぅーーーーーと引っ張れば……」
俺は頂点へと達した!
「うわぁぁぁぁぁ! この下半身にこみ上げる! このみなぎる力はなんだぁぁぁぁ!」
その後、俺達は熱く語り始めた……
「年齢はやっぱり女子高生から20代後半の間……あいやいやいやいや、若けりゃいいってもんじゃ……30代、40代でも顔つきがまだ若けりゃ、いや、待て待て待て、40のオバハンはさすがに……いやでもムッチムッチの豊満な感じも……でもやっぱり若い方が俺らにとっては……あーでも若すぎると、こう、大人の魅力っていう成分が足りないのもなぁ、ここはやっぱり……でもやっぱり若い方が先が長いし、色々と長く楽しめるし、これからたくさん楽しめるっていう……あーでも、やーっぱり先に行ってる方が何かと豊富な知識が盛りだくさんで、一気にすごいのが体感できるていうのも、いやーでも同い年かそれよりちょっと下で、やっぱ男が守らなきゃっていうのが……いやそんなことは、むしろ女に守ってもらうのも全然ありかな、女がタフの方がいいみたいな。いやーでも―――」
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