松川村ペンション殺人事件
第1章 夏樹と章吾
俺と章吾は滝のような汗を流しながら冷たさを失った麦茶をがぶ飲みしている。
なんだか気持ち悪い……。
「ふぅー……ほんとあちぃぜ……」
「お前がいるから余計にな!」
俺は章吾に叫んだ。
「まぁまぁ、かっかすんなって、なんか冷たいの無ぇのかよ」
「なーんにも、ありません。冷たくてうまいおススメある?」
「それならかき氷に卵と納豆と栄養ドリンク入れてみ! あれはいいぜ!」
なんつう組み合わせだ……いや案外いけるかのかも……
やめとこ……。
「ところで、夏樹よ」
「ん? 何だ?」
「魅花とはうまくいってんのか?」
「な……何だよ! 何でんなこと……!」
「いやーお前、愛しの魅花ちゃんとどのあたりまでいったのかなーってさ」
「ど、どのあたりって、何だよ……」
「肉を絡め合わせた?」
「な……」
「ぶちゅーってした?」
「……」
「穴に入れてもらった?」
「なっ!……省吾ぉぉ! てめぇぇぇぇーーーー!」
俺は顔を真っ赤にして省吾に掴みかかろうとした。
ひょいとかわし、章吾はヘラヘラと笑いながら奥へ逃げていく。
俺は章吾を追いかけた。
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