暗黒神話①
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発行者:秋月乱丸
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ジャンル:ホラー・オカルト
シリーズ:クトゥルー奇譚

公開開始日:2011/08/04
最終更新日:---

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暗黒神話① 第2章 夢に現れたもの
 奇妙な夢を見た。
  

 いつもは色彩の欠片も無い夢を見ている僕が―いや、そもそも夢を覚えている事すら稀なハズだ―こんな色鮮やかな夢を見るなんて珍しい。それ自体が奇妙だと言った方がいいかも知れない。
 内容は取り留めもないもので、こんなカンジだ。夢の中で僕は空を見上げている。綺麗な青空だ。そこへ突然 赤・青・黄の3つの光の筋と言うか帯と言うか・・・そんなものが現れる。
 光を透かして上空の雲の形までハッキリと分かる。決して眩しい光ではなく、むしろ鮮やかな色彩と言うか・・・ただそれだけの夢だ。普段はどんな夢を見たのか思い出せないのに、いや思い出そうとする事さえないのに妙にハッキリと具体的に覚えている。それが不思議だった。

 母に急かされながら身支度を整え学校に行く。この4月に高校2年生になったばかりの毎日。O県S市にある県立S高校に通っている。一応は進学校と呼ばれる学校の生徒だが、特筆すべき事件も特技も無い日々。学校には内緒でS市内の中華料理店でアルバイトをしていると言うだけの毎日。正直退屈だ。

 駅へ向かう途中で同級生に会う。

「オッス!智之」
「おう祥宏」

 僕は長田智之(ながたともゆき)。コイツは小学校からの付き合いである土岩祥宏(つちいわよしひろ)。言っちゃ悪いが、名前とは裏腹に細面でスラっとした体形で女にも人気がある奴だ。チクショウ。

「あれ?お前少し痩せた?」
「いや別に。つーか痩せたか?俺」
「ん~気のせいっちゃ気のせいか」

 そんな話をしながら改札を抜け、ラッシュアワーの通学電車を待っていると

「おっはよー!!」


 と元気な女の声が聞こえて来た。倉科京子(くらしなきょうこ)。同い年で彼女もまた小学校時代からの付き合いだ。イイ女じゃあるんだが、オカルト好きの度が少々過ぎるのが欠点だ。それさえ無けりゃ……と思った事も何度かある。


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