暗黒神話①
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発行者:秋月乱丸
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ジャンル:ホラー・オカルト
シリーズ:クトゥルー奇譚

公開開始日:2011/08/04
最終更新日:---

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暗黒神話① 第1章 衛星軌道にて
 忘れもしない1993年12月2日。私の初ミッションにして最後のミッション。あの銀色に輝く巨大な円筒をこの目にした時の感動を、今でもありありと想起する事が出来る。その後に続く恐怖の記憶さえも。

 幼い頃から宇宙への憧れを抱き続けて来た私にとって、銀色の巨大な円筒型をした宇宙望遠鏡と、それに赤く書かれた「NASA」の4文字は憧れを超えて神聖なものと言えた。自分が纏っている白い船外活動服は天使の翼にも等しく思えたものだ。
 そして「天使の翼」を纏い神聖なる「宇宙望遠鏡」を修理する為に衛星軌道に単身向かい、船外活動を行う自分をどれだけ誇らしく思った事だろう。そしてそれを支えてくれるクルー達をどれだけ頼もしく、また誇りに思った事だろう。


 エンデバーのエアロックから宇宙空間に踏み出し、「ハッブル宇宙望遠鏡」に向かって進む私に、船長のジムが支持を出す。

「ヒトシ、落ち着いて行け。訓練を思い出すんだ。」
「大丈夫だ、ジム。冷静だよ。もうすぐ目標に接触する。さぁハッブル、イイ子にしててくれよ、すぐに直してやるからな」

 ハッブルに辿り着いた私は、外壁のハッチを開けようと手をかけた。が、そこで思わぬアクシデントが発生した。ハッチが開かないのだ。打ち上げ時のGによるものなのか、或いは温度差によるものなのかは分からない。だがどうしても開かないのだ。これでは主鏡の歪みを補正する光学装置を取り付ける事など不可能だ。私は司令船に報告した。
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