暗黒神話①
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発行者:秋月乱丸
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ジャンル:ホラー・オカルト
シリーズ:クトゥルー奇譚

公開開始日:2011/08/04
最終更新日:---

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暗黒神話① 第2章 夢に現れたもの
「来たわね。じゃ、コレを見て欲しいの」
「なんだこりゃ? えらく古い本だな・・・・えっと『無名祭祀書』か?」
「そう、19世紀にフォン・ユンツトによって書かれた本の写し。それがこの学校にはあるの」
「で、その凄そうな本が僕の夢と関係あるのか?」
「ええ、曖昧な表現だけどヨグ=ソトースについて書かれているのよ」
「本当か!?」
 僕と祥宏は同時に大声で叫んでいた。周りに睨まれようが気にしていられる状況じゃ無い。
 京子の説明によると、このヨグ=ソトースとは<旧支配者>と呼ばれる超古代の邪神群の一柱で、あらゆる次元と時空を超越し全ての存在と隣接していて、外見は『輝く虹の集合体』のような物だと言う。正直無茶苦茶だ。

「まぁその話が仮に本当だとして……何故そんな凄い奴が僕の夢に出て来たんだ?」
「それはこっちが聞きたいぐらいよ。何かきっかけになりそうな出来事とか無かったの」
「全然」
 首を振るしかなかった。当然だ。僕は現実主義だし、理系人間だ。オカルトにハマる趣味は無い。
 結局様子を見ようと言う無難な結論になり解散した。やはり偶然の一致に過ぎないだろうし、万が一本当にヨグ=ソトースだったとしても僕達に出来る事などあろうハズも無いんだし。

 意外と僕の中では割り切れた感があり、その意味では有意義だったのかもしれなかった。バイト先でも「痩せた」の何のと言われたが、もう適当に受け流す余裕も出て来たぐらいだ。
 その夜も例の輝きを目撃したが、もう恐怖は無かった。どんなに不思議な現象でも3日続けば人間は慣れてしまうのだろう。

 そしてその夜もまた例の夢をみた。今度は空一面だけではなく、足元から広がる地面も一面3色の光に包まれ、まるで虹に包まれているかの様だった。不思議と恐怖は無く、むしろ暖かくて安らぎさえ感じていたのだ
 。京子に聞かされた「無名祭祀書」の内容を夢の中であるにも関わらずハッキリと思い出していたのに。それに加えて例の奇妙な叫び声もハッキリと聞こえていた。あの「ヨグ=ソトース」の名も。

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