DEAREST -another story-
DEAREST -another story-
成人向完結
発行者:穂積
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:DEAREST

公開開始日:2011/06/09
最終更新日:---

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DEAREST -another story- 第6章 闇の記憶 1 *残酷な描写があります
「…っ…いっ…ぁっ!!」
「へぇ、ジジイとババアだけかと思ったら、こんなキレイなのもいたんだな。」
「やめっ…っ!!」

髪を捕まれたまま力任せに引き摺られながら、男が籠を離れる。
心の端で安堵しながらも、シルエの心は恐怖でいっぱいだった。
そのままずるずると引き摺られて、いつも食事に使っていたテーブルの上に投げ出される。
乱暴な仕草に頭が痛み、シルエは呻きながら頭部を押さえた。
そうこうしているうちに、家捜しをしていた他の男達が彼女の周りに集まってくる。

「こりゃあ、かなりの上玉じゃねぇか。」
「だろー?俺が見つけたんだぜ。」
「しけた村だと思ってたが…取り敢えずはいい値段で売れそうだな。」

男は三人。
ギラギラと欲望の滾る三対の目がシルエを貫く。
その恐怖にガクガクと震えながら、上半身を起こしたシルエがテーブルの上をのろのろと後ずさった。
その様子に嗜虐心を煽られたのか、男の一人がべろりと舌なめずりをする。

「なぁ、俺たちで味見しちまおうぜ。」
「はぁ?売り物にすんだろ?」
「でもこんな上玉滅多にお目にかかれねぇぞ?」
「傷物にしたら価値が下がるぞ?」
「吸血族なんだぜ?それだけで一生暮らせる分の金が手に入るさ。」

一人の提案に反発していた男も、最後の言葉に考えるようにしばらく俯く。
次いで上がった顔に浮かんでいたのは、他の男同様いやらしげな笑みと欲望に染まった瞳だった。
ひゅっと、恐怖にシルエが息を呑む。
その目から逃れたくて、不意に向けた先には真っ赤な何かが見えた。
それを認識した途端、シルエの目が大きく見開かれる。

「…ぉ…かあ、さん?」

真っ赤な血溜まり横たわる細い母。
その腕はあらぬ方向に折れ曲がり、白い身体からは衣服が剥ぎ取られ、血の抜けた青白い肌を晒していた。
ゆっくりと首に目を向けると、そこにあるはずのものは無く、断面からぽたり、ぽたりと赤い雫が滴っている。

「おかあさんっおかあさんっ!!いやあああああああっ!!」
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