DEAREST
DEAREST
完結
発行者:穂積
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:DEAREST

公開開始日:2011/06/06
最終更新日:---

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DEAREST 第3章 MONDAY
「…お前まさかそんなこと聞くためにここに?」

信じられないと目を見開く女に、ラトは気にすることなく自らの疑問を解決するために目の前の吸血族と視線を合わせるように座り込んだ。

「…よほど暇なようだな…」

呟かれた言葉に、ラトがむっと眉を寄せる。

「………そんなことって…人殺したら犯罪なんだぞ?」

自分の皮肉をものともせず、当たり前のように話しかけてくる目の前の青年に、呆れたように溜め息を吐くと渋々と視線を向けた。
そんな彼女の反応にラトは催促するように彼女を見つめる。

「…それはヒトの法で、だろう?」

さも当たり前のように述べた女に再びラトは眉をひそめた。

「…法がなくても殺人は…」

「お前、今日の夕飯何食べた?」

ラトの言葉を遮るように女が問う。
いきなりの質問に訝しげに首をかしげたラトは、何をいきなりとばかりに彼女を睨み付けた。
しかし女は眉すら動かさず、ラトが質問に答えない限り口を閉ざしたままのようで。仕方なくラトは、歯切れの悪い言葉で質問に答えた。

「……え…っと…パンと、サラダと、肉…」

結構食ってんな俺、などと考えつつ問いかけた本人を見ると無表情にこちらを見つめている。訝しげに眉を寄せるラトに、女はさも頭の悪い子供に言うように呟いた。

「私たちにとって人間は、その肉やサラダと同じだ。生きるために食べる、それだけだ。」
「…でも人間にはそれぞれ大事な人がいる、誰かを殺せば…誰かが泣く…」
「そんなことは承知の上だ。お前たちは違うのか?」

え?っとラトが声を上げる。その瞳には疑問符が浮かんでいた。

「お前が食った肉…牛か豚か羊かは知らないが、そいつに家族はいなかったのか?生んでくれた親は?ともに生を受けた兄弟がいないとでも?」

ラトは息を呑んだ。
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