DEAREST
DEAREST
完結
発行者:穂積
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:DEAREST

公開開始日:2011/06/06
最終更新日:---

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DEAREST 第2章 SANDAY

「・・・なぁ、ラト。」

朝食を済ませ一息ついているところに、ジオが何処か不安げな面もちで声を掛けてきた。ラトは小さく返事をしつつ、腹を満たしたことで再び襲ってきた眠気にジオを鬱陶しそうに見やる。

「…ンだよ…うるせぇなぁ」
「…お前…それが飯を持ってきてくれた人間に対する礼儀か?」
「冗談です。…何でしょう?」

しれっと言い直すラトにジオは盛大に溜め息を吐いた。


ジオは世間の情報に聡い。
本人曰く正確でより多くの情報収集を目指しているらしいが、中にはそれって役に立つのかと言いたくなるような訳の解らない情報もある。
しかし情報網は半端じゃない。ただ、彼は兎に角話が長く、聞きたいこと以上のことを大いに喋ってくれるので、皆ジオの情報量は感心するが、彼から何かを聞こうとする人間は殆どいない。本当に何かを知りたくて切羽詰っているのなら別なのだが。

それには親友であるラトも毎回勘弁してくれと音を上げていた。



そして今回また新たな情報を仕入れたらしいジオが長々と話し始めている。
ラトは本格的に霞み始めた頭でうんざりしながら耳を傾けた。



その話は、昨日の市場に買出しに出ていた庭師から聞いたらしい。どうも、昨日町に入り込んでいた吸血族が、今日この教会に連れてこられるらしいのだ。何でもかなり力のある吸血族らしく、一週間後の処刑の日までこの教会で監禁しておくとか…。


「…俺は処刑なんて反対だな…吸血族っつっても何もしてねぇらしいし…」

ジオはまだ話を続けるらしいが、もう既にラトは聞くことを拒否しそのまま黙り込んでいた。その顔を見たジオが嫌そうに眉を顰める。
今ラトの頭の中を占めているのは…

「・・・ラト・・・会ってみたいって顔に書いてあるぞ?」

…そう、好奇心のみだった。
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