番外【蒼い月、蒼い空】君の安らぎになりたい
番外【蒼い月、蒼い空】君の安らぎになりたい
成人向
発行者:ヨアケノツキ
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:蒼い月、蒼い空

公開開始日:2011/05/31
最終更新日:2011/06/24 02:59

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番外【蒼い月、蒼い空】君の安らぎになりたい 第1章 君の安らぎになりたい
    〈不信〉  







駅から徒歩で15分。
秋風が肌に心地よい。

小さな商店街を抜けると、閑静な住宅地だ。
侑馬はアパートまでのこの道のりが気に入っていた。
古い家屋と新しい建物が混在する 小さな町…


―家には“癒し”が待っている…

自然、仕事の疲れも飛ぶ。



玄関扉を開けると、
翔の 柔らかな笑顔が待っていた。

「お帰りなさい」

整いすぎた感のある硬質な顔立ちが フッとほころぶ。


「今日も学校に行ったのか?」
コクリと頷く。


そして
上目使いに侑馬を見る。
『今日もなの…?』

言葉はなくとも お互い理解している。


暗黙の了承。
翔は 自らの衣服に手をかけると、するするとそれらを外し始めた。


夏物の衣類は単純で、見る間に翔は 全裸になった。


明かりの元で 意識せずとも恥ずかしい場所に手がいってしまう。

頬染めうつ向く翔が 可愛い。


それに反し、侑馬は冷静だ。

帰るなり、目の前の裸の恋人に何をしようというのか…



「アイツら、今日学校に来たか…?」

「何もされなかったんだな?」
〈アイツら〉とは、言わずもがな、海の家で翔を襲った四人組だ。
学生同士の乱闘騒ぎは、大した罰もなく許された。

それはともかく、
好きな男が自分の耳元で囁くのだ、翔も尋常ではいられない。


…それなのに…

侑馬の手は
まるで、検査官が品物をチェックするが如く事務的だ。



「…よし。異常はないみたいだな」


ほっと息を吐く。

今日も“検査官”の点検は終了したらしい。



元の通りに衣類を身につけながら、ぼやいてみる。

こんな〈儀式〉なんて なんて事ない。

侑馬の心配もわからないでもなかった。



だけど…



「…信用ないんだね…」
口に出さずにはいられなかった…
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