■彼女ノ啼キ恋■
■彼女ノ啼キ恋■
成人向
発行者:黒崎 唯音
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/05/17
最終更新日:2011/05/20 00:11

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■彼女ノ啼キ恋■ 第1章 夏と呼ぶにはまだ早いはずの4月。

「先輩のトイレは長い上に遠いんですね」

オフィスに入るなり投げつれられた嫌味の出所は、今時まんまる眼鏡に真っ黒い三つ編みの後輩、梶山だった。

梶山の嫌味を華麗に無視し、夏目はデスクに置いていた車のキーと煙草の新箱を持ってまたオフィスを飛び出し少し離れた駐車場へ向かった。

―あんな量…女1人で運べるか―


女子高生を見かけたのはオフィスの前の通り。
駐車場から出て大通りにでると女子高生はまだうずくまっていた。




「おい」

うずくまっている女子高生の前に立ち止まり呼び掛けた。
女子高生は反応を示さない。


夏目は地面に置かれた女子高生の荷物を車に積み出した。
さすがに焦ったのか女子高生は顔を上げた。


梶山と同じ丸眼鏡だった。


「会社からお前が転けるのが見えた。
荷物も量が量だ。
運んでやるから乗れ」


そう言われても、『そうですか。ではお言葉に甘えて』なんて乗ってくる馬鹿はそう居ない。

ただ怨めしそうに夏目を睨みつける女子高生の目は赤かった。

「ほら」

夏目は免許証と名刺、を取り出した。
反射的にそれらを受け取った女子高生はその2枚を見つめた後、夏目に視線を戻した。

「俺が信用ならないなら名前でも住所でも連絡先でもメモれ。」


女子高生は免許証を携帯のカメラで撮影し名刺を財布に仕舞い夏目の車に乗り込んだ。
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