Love Story~斉藤一 
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発行者:篠田みどり
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/05/06
最終更新日:---

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Love Story~斉藤一  第28章 「日本に残る」
「そこでだ、お前さんからの要求で、女郎として新撰組に雇われたことにして欲しい。いや・・・そうすることに決定した。その心づもりでいてもらいたい。もちろん、お前の身は大阪から船が出るまでは、この新撰組が守る。」土方にそうきっぱりと言われ、玲奈は笑った。
「だから・・彼らは私を抱こうとしに来たのね・・。」鬼の副長の言葉はまだ続いた。
「その気なら、そうしてもらってもかまわない。しかしその体では無理だろう。そういうことだから、よろしく。」土方は忙しいのか用件だけ話すと、さっさと席を立って出ていってしまった。玲奈はため息をついた。
「やはり、私はどこまでもそういう女として扱われるわけね。」そこに残った斉藤は、顔を上げた。
「こうするより仕方がなかった。会津藩の中にも、外国人というだけで敵視する奴らもいる。長州にしてみればこの恥を玲奈のせいにしようとする動きもある。あと少しの辛抱だ。大阪から出る船に乗れば、この日本とも縁が切れる。新しい人生をはじめるいい機会だ。」
「もし、私が日本を離れる気がないといったらどうするの?」
「日本に残ることは危険だ。これからの日本はもっと混沌とした社会になるだろう。」
「ここは私の故郷でもあるのよ。あんな父親だけど、伊勢谷は間違いなく私の父だった。この日本の行く末に興味がないわけではない。ましてや・・・あなたが愛している日本だから・・・。」斉藤はその玲奈の台詞にうつむいた。
「解ってる。こんな汚い女だもの。時々女郎としてでもいいから会いに来てくれるならそれでも・・・。だから斉藤には迷惑をかけないから。」
斉藤は刀をぐっと握りしめると、重々しいその口を開いた。
「俺は必ず死ぬ。ここにいるより母国で暮らした方が幸せだ。・・来週、大阪まで送る。」それだけいうと斉藤は立ち上がり、庭の向こうにある草木に歩み寄った。そこには玲奈にとりつこうと、またもやうろうろしていた若い隊士がいた。斉藤は勢いよく剣を抜くと、その男の首に刀をピタリと当てた。
「ひい!!!」男はその素早い抜刀に驚き、震えた。
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