Love Story~斉藤一 
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発行者:篠田みどり
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/05/06
最終更新日:---

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Love Story~斉藤一  第27章 「訳あり」
遠くで男たちの剣術を習う声が聞こえていた。玲奈は暖かな布団の中で静かに目を覚ました。
「もっと素直になったら?彼女に手を出さなかったのは、何も彼女がそういう女だからって理由じゃないんだって事、ちゃんと話したほうがいいよ。」玲奈の耳に飛び込んできたのは、沖田総司の声だった。玲奈は布団の中で、頭に巻かれた包帯に手を当てた。
「ねえ、斉藤さん。来週には玲奈ちゃん、大阪に行かなきゃならないんだろ?そこから船に乗って自分の国に帰るって聞いたぜ。そしたらもう一生会えないかも知れないよ。」平助の声も聞こえてきた。玲奈はその声がする方に体を向けると、体のあっちこっちから悲鳴が聞こえてきた。鋭いほどの痛みに彼女の表情がゆがんだ。
「う・・・」
「まだ動いてはいかんよ。」冷たい手ぬぐいを持ってそこにいたのは松本良順先生だった。その部屋に誰かいたことなど、全く気がつかなかった玲奈は、そうっとその声のする方に顔を向けた。今までの経験からか、自分を痛めつけてきた男たちの一人ではないかと思ったのだろう。
「心配するな。私は新撰組お抱えの医者だ。体中の打ち身と、筋肉疲労、頭部からでた大量の血、よく持ってくれたね。ここ数日間、君はずっと寝たきりだったよ。」
「新撰組・・・ここはどこ?」
「その新撰組の屯所だ。心配は要らない。男所帯だが新撰組の幹部全員が、君を守ってくれている。」そういった瞬間、白いふすまの向こうで原田佐之助の大声が聞こえてきた。
「てめー!この俺の槍で刺されたいか!!!!」数人の隊士が原田に蹴散らされて、慌ててその辺りから走って逃げていくのが解った。
「この部屋は男入室厳禁だと近藤局長に命令してもらった。だから、心配することはない。」その瞬間、隣の部屋との間にあるふすまが、すっと開いた。
「玲奈ちゃん、大丈夫?やっと目が覚めてみたいだね。」真っ白な服をまとった沖田は、少々青白い顔でそのふすまの向こうから顔を出した。布団から這ってきたのか、ふすまから見えた沖田は寝転がったままだった。
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