Love Story~斉藤一 
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発行者:篠田みどり
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/05/06
最終更新日:---

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Love Story~斉藤一  第12章 「二人の行き先」
「この・・・優しくない男・・・日本の男ってこんな奴ばかりなのか!?」その声に齋藤は立ち止まり振り向いた。玲奈は助けてくれるのかと期待した瞬間だった。
「おかしな発音でべらべらと喋るな。」それだけ言うとくるりと背を向けた齋藤だった。
「な・・・」玲奈はがっかりしたその時、後ろからドンと人がぶつかってきた。
「きゃあ!」その反動で玲奈は地べたに倒れてしまった。
「邪魔だ!どけ!!」気の荒い男が、玲奈が倒れたことも気にせず、そのままどこかへ消えてしまった。その時玲奈の長い髪が黒マントの中から飛び出してきた。あわててそれを引っ込めたとき、齋藤は落とした籠を持って玲奈に手をさしのべていた。
「あら、最初から、そうしてくれれば良かったのに。」玲奈は不機嫌そうにそう言いながら、斉藤の手を取り立ち上がった。
「この辺りは俺の顔を知っている者もいる。余計な面倒を増やしたくないだけだ。」そう言って、籠を玲奈に手渡す齋藤だった。玲奈はちょっとムっとした。
「しかし・・・もう少しゆっくり歩くことにしよう。」そう言うと、何事もなかったかのように玲奈の先を歩きだす齋藤だった。

そんな二人が買い物を終え、玲奈は黙って先を歩く齋藤の後についてきた。あきらかに掘っ立て小屋に向かう方向とは違うようだ。一体どこに行くつもりなのか皆目見当もつかなかった。あたりは徐々に暗くなってきた・・・・。
「あのさ、斉藤・・足を怪我している女性を散々歩かせて、いったいどういうつもり?もうすっかり日も暮れて、まさか・・辺りが真っ暗になったら・・・」そこまで言いかけたとき、斉藤は急に振り返って玲奈に近づいてきた。
「あ・・辺りが真っ暗になったら・・・私を襲うつもりなんでしょ!」斉藤は辺りを見渡し誰もいないことを確認すると、玲奈をじっと見つめた。
「なによ!?」斉藤は彼女が持っていた籠を奪い取り、その腕を捕まえた。
「斉藤??」
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