Love Story~斉藤一
第3章 「Reyna」
「ねえ・・・。伊勢谷隆介という男・・・しらない?」その女は男の耳をかじりながらそう尋ねた。
「その男は一体お前の、なんなんだ?」
「知っているの?」そう言った女を不審そうに見る男だった。女はクスッと笑いながらこういった。
「・・・私をいたぶった男の一人よ・・・。昔にね・・・。この京都に来ていることは解っているの・・・もし教えてくれたら、もっといいことしてあげる。でも教えてくれないんだったら・・・ここでやめるわよ・・」女はその腰を激しく動かしたと思ったら、すっと止めてしあった。
「おお・・・やめないでくれ・・・・。話すよ。その男は俺たちの番長だ。かなりの女好きだと聞いていたが、まさかお前にも手を出していたとは・・・。今、俺たちの屯所にいる。」
「そう・・・じゃ・・・」
女は激しく腰を振り始めた。
「す・・・すごい・。だめだ、イってしまう・・・。く・・」男は彼女の中に思い切り吐き出した。まるで放心したかのように畳に寝転がった男は、ぐったりとその余韻に浸っているようだった。女は乱れた髪を後ろにまとめ、着物をまとい簡単に帯を締め、その部屋から出て行こうとしたとき、彼女の腕を不意に誰かが掴んだ。
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