サイド イフェクツ-薬の鎖-
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発行者:てきーら
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ジャンル:ノンフィクション

公開開始日:2011/04/25
最終更新日:2012/09/23 14:28

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サイド イフェクツ-薬の鎖- 第10章 DATA10 赤面、そして沈鬱―元モデルの告白―
慎重な性格の苺夏だったが、少しばかり半信半疑な心境にも囚われつつも、空ろでどことなく蠱惑{こわく}的な眼差しをカメラマンのか黒い顔に投げ掛けた。日ノ岡は、若い娘だけにしか見られないそのどこかいじらしいながらも神秘的ともいえる表情に一瞬吸い込まれていったが、
「はい。じゃあ今度してもらうポーズなんだけれど、自然な撫で肩になってるのをもう一回意識してさらに左に少し下ろすような感じね。ここは午前中やったのと同じだね。で、今度はさぁ、両手をリネンハットに廻してもらいたいんだよね。細かく言うとさぁ、左手の人差し指はリネンハットの鍔に軽くつけるような感じにしてもらって、で、右はさ、髪の毛を掻きあげるような感じで肘を前に突き出して、…それでこっちの手は鍔を直接掴むようにしてもらっていい?」
「あっ、…はい。………」
「…………こんな感じ、ですか」
「そうそう。いいねぇ。肩のラインはもともといい線沿って下りてるからそんなんでいい感じだよ」
(…んで、それで、………こうして……)
カメラマンの反応とは裏腹に、苺夏は、個々のつぶさなポーズを幼子のように自分の頭に言い聞かせるようにしてキメていったが、緩慢で何となくぎこちないのが嫌だった。
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