サイド イフェクツ-薬の鎖-
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発行者:てきーら
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ジャンル:ノンフィクション

公開開始日:2011/04/25
最終更新日:2012/09/23 14:28

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サイド イフェクツ-薬の鎖- 第12章 DATA12 困惑―元モデルの苦悩―

 ――-その後、診察室にて-――
 (典型的な、いわゆる赤面症ってやつだな……可哀相に………)
播野は、パソコンで実例ファイルのある一覧を眼光炯々{がんこうけいけい}とした気難しげな表情{かお}をして凝視していた。そして、考えあぐねるように深く腕組みをしたまま身動き一つさえする事なく、暫しのあいだ重く張り詰めた空気が診察室を覆っていた。もっとも、十人十色、数多{あまた}の人間達の複雑な、一言では推し量れない“ココロ”という無限に紘{ひろ}くて深い領域を専門分野としている以上、処方まで至るのに多少てこずってしまうのはしごく当然といえば当然なのであろう。時間の許す限り、各々の患者に対し問診をこと細かく行う必要があるのは、内科医でも精神科医でも職務上変わりはないが、後者の方は目に見えない無形の“精神”という未知なる部分も残る職域を扱うため、“ある部分”が異常を来たすに至った私的な事柄にまでいちいち詳細に尋ねなければならない時も多く、播野としては、これが想像以上にストレスになるときもあった。
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