中年教師放流記
第1章 流されて
岸辺にはこれ以上何もないと判断した五郎は、森の中に入って食料などを探そうと思い、森に目を向けると、そこにはまだ初等部に通っていそうなほど小さな女の子が木の影からこちらを見ていることに気付いた。
人がいる。五郎は思わず駆け寄ろうとして、少女が驚いて逃げる可能性を考えた結果、その場所から声を上げることにした。
「おーい、そこの君!」
びくっとした少女はこちらに怯えているようだった。何がいけないのだろうと考え、持っていたバッグが怪しいと思い、バッグを手放し、距離を置くと、少女が安心した様子でこちらに近づいてきた。
少女は聞いたことのない言葉を話した。当然だろうと五郎は思う。
ここで日本語などをしゃべられたら、逆に困ってしまうだろう。
五郎はどうやってコミュニケーションを取ろうかと考えていたら、少女がこちらの腕を引っ張ってどこかに連れて行こうとした。
そこで初めて少女の姿を見る。少女は見事に裸だった。肌の色は黄色人種としては少し黒いくらいで、健康的に焼けた肌とも見える。
目はぱっちりと整っており、構造も悪くない。将来は美人になるだろうと五郎は予想した。
腕が少年のようなまったくふくらみのない胸に押し付けられるが、五郎にとってこの少女はまだ好みの範囲外なので、興奮したりなどはしなかった。
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