蒼い月、蒼い空
蒼い月、蒼い空
完結
発行者:ヨアケノツキ
価格:章別決済
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ジャンル:その他
シリーズ:蒼い月、蒼い空

公開開始日:2011/03/30
最終更新日:---

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蒼い月、蒼い空 第1章 プロローグ
   〈ブレーキ〉


夏の間、海の家をして…その後一年のほとんどをどうやって生活してるんだろう。


好きな人、いるのかな…


ぼくは、ユーマのバイクの後ろで彼の背にピタリと体をくっつけ考えてる。


K社製の400cc…

バイクが好きだったんだ。

海の家で、ねじりハチマキで汗して働く姿しか見てないせいか、何だか違う人みたいだ。

皮のツナギなんか着て、なかなか男前だ。



たくましい彼の胴に体を預けていると、不思議な気持ちがしてくる。

体温の高いユーマに包まれて眠った あの夜…


外気の他に 扇風機しかなくて、すごく暑くて…

だけどユーマの気持ちが嬉しくて…


誰かにこんなに心配して泣いて貰った事が あったろうか?


ぼくが苦しんでたあの時、非難ばかり 受けた気がする…


ぼくは、確かにふがいなかったかもしれない。


だけど…


ぼくは


淋しくて
淋しくて、

仕方なかった…


だから ぼくは……!




ぼくは、気づかなかった。

ユーマを強く抱きしめてたはずの両腕が、

徐々に
徐々に
弛んでたなんて。



コノママ テヲハナセバ シネルヨ…


悪魔が囁くのか。

それとも、

〈その〉方法を
いつも考えていたから
〈癖〉が出たのかもしれない。



〈ドウスレバシネルノカ〉……






キキキーッ!!


物凄く大きな音をさせてタイヤを鳴らし、バイクが止まった。



気づくと、ハンドルを握ってるはずのユーマの左手が しっかりとぼくの腕を掴んでる。


強い、力。


「…な、何っ?」

「カケル、お前、手を放そうとしたろ!」


怒ってる。

あの時の…、
四人からぼくを救い出した時の あの、怖い顔だ。
30
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