蒼い月、蒼い空
蒼い月、蒼い空
完結
発行者:ヨアケノツキ
価格:章別決済
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ジャンル:その他
シリーズ:蒼い月、蒼い空

公開開始日:2011/03/30
最終更新日:---

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蒼い月、蒼い空 第1章 プロローグ
  〈怒り〉



すっかり日の落ちた浜にぽっかり浮かぶ、満月。

あの時も同じ、月だった。
月日の流れはなんて早い。
もう ひと月が経ってしまった。



ぼくは静かに裸足で砂を踏む。
まだ昼間の熱が冷めずに温かい。白日の下のように熱くはないけれど。


ちゃぷ…
たぷ…


優しく波が足にぶつかる。

ぼんやりと昼間の件を思い出す。


ユーマの、目。
いつもと違った…

まるで野生の猛獣みたいだった…

いつもの笑みをたたえた、あの瞳と同じだとは到底思えない…



すごく、怒ってた…


原因は、ぼく。



あの人をあんなに怒らせた。
怒りとは無縁な あの人を。


もうここへはいられないな…


別に 又 死にたくなったわけじゃない。

ただ、ぼんやりと

消えたらどうだろうって

軽く考えて海に入った。

〈あの時〉みたいに
絶望的な気持ちなんかじゃなく。





だけど、不意に後ろから声がした。
ぼくを呼ぶ声。

大声で
慌てて、駆け寄りながら

「バカ野郎!!カケルっ!何やってんだっ!!」

呆然と振り向き様に
思い切り 頬を平手打ちにされた。

ざばざばと、自分の衣服が濡れるのなんて全然気にしないで
ユーマが

来てくれた。
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