蒼い月、蒼い空
蒼い月、蒼い空
完結
発行者:ヨアケノツキ
価格:章別決済
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ジャンル:その他
シリーズ:蒼い月、蒼い空

公開開始日:2011/03/30
最終更新日:---

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蒼い月、蒼い空 第1章 プロローグ
〈羽根〉


「殊勝な事だな。やっと俺たちを受け入れようって気になったワケだ?」
二宮が言う。

ぼくは、
自ら進んで両腕を、ヤツの後頭部に回し その唇に自分のを重ねる。



それから
顔を放し、ニッと笑む。

「考えを変えたんだ」

「ふぅーん…」

言いながらも 疑う 顔。

「それじゃ、証明して見せろよ」


言うなり、強い力で突き飛ばされた。


「わかってないなぁ…
嫌がるのを無理矢理ヤるのがイんだろ?

俺たちはなぁ、
天使の羽根をむしりたいだけなんだよ…」


「…なっ!…」


声なき悲鳴を上げて ぼくは… !





「お前ら!何やってるっ!」

突然だった。

ユーマが血相変えて 飛び込んで来た。


その時ぼくは、

二宮に二発程 殴られて、倒れ込んだところで。



「ユーマ?!」


ぼくの声なんか待たないで、ユーマは 入り口の小森をあっという間にノックアウト。

続いて後藤、佐久田の順に いとも容易く拳で倒していく。


それも鮮やかに 淀みなく。

残るは二宮ただ一人。


だが、開き直りか、
落ち着き払って言う。



「おっさんよ、これが見えねぇか?」


二宮が手にした物。

それは、一本の
ナイフだった。
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