歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」
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ジャンル:未設定
シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/25
最終更新日:2011/03/25 12:27

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歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」 第2章 東方精神の章(仏・密・禅)
○鳩摩羅什(くまらじゅう)

 シルクロード天山南路最大の
オアシス・クチャに、3~7
世紀にかけて亀茲国(きじこく)
という都市国家があった。亀茲
とは白い人の意味で、王家は
北ヨーロッパ系のアーリア人。
都市は東西3.5km、南北
7kmの三重の城壁に守られ、
人口8万・僧1万人の仏教
王国だった。

 スバシ故城はガンダーラ
様式の仏教寺院跡で、100
の伽藍があったと、玄奘三蔵
の大唐西域記にある。きび・
麦・稲などの穀物やぶどう・
桃・杏などの果実が豊富で、
交易の関税によって富を蓄積
していた。

 クチャの西70kmのオア
シスに、キジル石窟(千仏堂)
という仏教遺跡がある。インド・
ペルシャ・ヘレニズム様式に
影響された仏教絵画には、
ふんだんにラピスラズリが
用いられ「青の石窟」とも
言われている。須弥山の山岳
警備隊長・四天王はキジル
石窟が発祥と言われ、極楽
の主尊は弥勒菩薩(マイト
レーヤ)

 鳩摩羅什は350年に、
インド人の父・鳩摩炎と亀茲
国王の妹ジーヴァカを母と
して、この地で生まれた。
鳩摩羅什9歳の時、亀茲国の
王位継承騒動に巻き込まれる
事を嫌った母は、わが子と
共に出家してガンダーラへ
旅立つ。ここで大乗仏教と
サンスクリット語を習得した。

 383年、呂光率いる7万
の軍勢が前秦の都・長安を
発し、西域平定に乗り出した。
亀茲国は翌年陥落。2万頭の
ラクダがクチャの財宝を運び
出したという。35歳の鳩摩
羅什は西域の名僧としてその
名が知られていた。呂光は
高僧に敬意を表して、亀茲国
王の娘を鳩摩羅什に妻として
与えようとした。むろん僧の
戒律を理由にして、鳩摩羅什
は固辞した。
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