歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」
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ジャンル:未設定
シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/25
最終更新日:2011/03/25 12:27

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歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」 第2章 東方精神の章(仏・密・禅)
 そうした想起を続けた後、沙門
ゴータマは体を横にしてまどろ
んだ。星明かりの闇となった夜の
初更(午後7時)頃から、再び結跏
趺坐になった。潜在印象からどの
ような縁が生じて、どのような
行為が生じるのかというカルマの
様相を、自分の前世を可能な限り
呼び起こして、醒めたプルシャの
意識で観照した。無心の意識は
鏡のように、自らの輪廻を映し
出した。

 夜の第二更(午後9時)頃からは、
地獄界や餓鬼界などの諸相を観照
していった。

「地獄の住人は地獄の夢を見て
 いる。それが夢であると気づ
 けば夢から醒める。夢はアヴィ
 ドゥヤー(無明)によって生ずる。」

 沙門ゴータマは7日にわたって、
アヴィドゥヤー(無明)から始まる
縁起の法を練った。すべては因縁
(潜在印象~潜在形成力)によって
仮に生じたものであり、因縁が
去れば消えてしまう。すべては
縁によって起こり、縁によって
去るという原理である。その因縁
はアニッチャ(無常)であり、実体
が無い。無常は苦である。無明
には苦についての無知、苦の生起
についての無知、苦の滅尽につい
ての無知、などがある。輪廻が
生じる根本は無明にあった。無明
である自分の状態に気づいて、
六道輪廻から離れる意識に達する
ことが解脱であった。
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