歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」
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ジャンル:未設定
シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/25
最終更新日:2011/03/25 12:27

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歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」 第2章 東方精神の章(仏・密・禅)
○ゴータマ・シッールタ<3>


 バラモンは修行による精神的
階梯を、欲界・色界・無色界の
三界に分類した。欲界は心の
状態によって、神々が住む天上
界、善良な人間が住む人界、
戦いばかりの阿修羅界、本能
ばかりで生きる畜生界、餓えと
渇きの餓鬼界、そして最下層の
地獄界の六道に分類され、人は
誰でもいずれかの世界を輪廻転生
するとされた。

 欲はカーマ(愛欲)、ラーガ
(情欲)、タンハー(愛執)、ローハ
(貪欲)ウパディ(執着)など、心理
学的に細かく分類されていた。
むろん愛情や情欲を得る為に富や
権力を貪るなどの、複合的欲望も
ある。そうした欲望による苦を
ドゥッカと言った。

 欲界上部にはインドラ(帝釈天)
や四天王などの神々も住んでいる。
弥勒菩薩が住む兜卒天も含まれて
いる。欲天上部の色界は欲界の
欲望は脱しているものの、まだ
物質的条件に囚われている境地。
つまり個の意識が残るがゆえに、
対象としての環境が必要な状態。
無色界は精神作用だけの世界と
なる。

 バッカバ仙人は、死後に天上界
に生まれ変わる事を目標にして
修行していた。神々が住む天上界
がいかに寿命が長く、ほとんど
苦が無い世界だとしても、輪廻
する世界の1つに相違はない。
輪廻からの解脱を目指す沙門
ゴータマとは、志を異にしてして
いた。

 沙門ゴータマはバッカバ仙人の
もとを去り、ヴァイシャーリー
城外に在った、思想家のアーラーラ・
カーラーマを訪ねた。彼は空無辺処
を最上の悟りだと説いた。

「形あるこの肉体を厭い、欲界と
 色界の物的な形を離れ、無色界
 第1天である、無量空処の空を
 観じる禅定を目指すべきでしょう。
 人は空。心も空。ゆえに欲を引き
 起こす心を観察し、心から離れる
 禅定の境地に至るのです。」
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