歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」
第1章 海と潮流の章(星と海はロマンと伝説の宝庫)
○地球大変化(へんげ)
伊達政宗が築いた仙台城は、標高
200m程の小高い山の上にある。
仙台の街並みを一望出来るこの近辺
から、アンモナイトの化石が採れる。
つまりこの地は、遥か2億年前には
海底だった事になる。
山が海だったという事実は、化石
採集少年の私にとって、神秘的かつ
衝撃的な驚きだった。標高200m
でもすごいのに、世界最高峰の
エベレスト山(8848m)までもが、
かつて海底に在ったと知った時には
のけぞった。
今から4~5000万年前、インド
大陸を乗せたプレートが、ユーラシア
大陸に向かって北上。ヒマラヤ山脈は
年間4~5cmのペースで隆起し、
10万年前に4000mにまで成長
したのだという。
地球誕生から45億年。海も大陸も
変容し続け、暑くなったり寒くなったり
してきた。特に今から22億年前と
6億年前の2回、地球全体がマイナス
50℃にまで冷え、陸上も海面下も厚さ
1000mの氷河に覆われた「全球凍結」
という出来事があったと知った時には
ブッ飛んだ。
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