歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」
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ジャンル:未設定
シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/25
最終更新日:2011/03/25 12:27

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歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」 第1章 海と潮流の章(星と海はロマンと伝説の宝庫)
 トルコ南部ウル・ブルン沖の水深
43mの海底から、BC1400年
頃の難破船が発見された。全長15m
の木造帆船で、鈴1トン・銅のインゴット
200個(27kg)・アフリカ産黒木の
丸太・ワイン壷100個・青ガラスの
インゴット・ザクロの種・メソポタミア
の円筒印章・ミケーネ製の酒杯・琥珀
のビーズ・銀製ブレスレット・水晶の
円筒印章・ダチョウの卵の殻・象牙・
黄金製スカラベ・カバの歯・剣・短剣・
矢尻・円形鎌の刃・手斧・線文字Bの
木製書版など、6千点の積荷があった。

 当時の貿易船団は、クレタ人・
ミケーネ人・ケルト人・フェニキア人・
ユダヤ人・アラブ人・エジプト人など、
多国籍な乗組員で構成されていた。銅
はキプロス島で算出され、錫は
イギリス・コーンウォールが原産地
だった。金はアフリカのスーダンや
ジンバブエ。乳香は南アラビア・シバ
王国から。香料はインドからと、広大
な地域に海洋貿易の航路があった。

 フェニキア人は特に「海の遊牧民」
と言われる、古代世界最優秀の航海者
集団だった。海中の泉から真水を採集
する術も心得ていた。ソロモン船団の
主力で、「紅海から東アフリカを南下
し、3年目にヘラクレスの柱(ジブラル
タル海峡)を回ってエジプトに帰って
きた」と、ギリシャの歴史家ヘロ
ドトスがアフリカ周航の事実を記して
いる。
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