歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」
第1章 海と潮流の章(星と海はロマンと伝説の宝庫)
面白いことに、古代ギリシャで地動説
を唱えたアリスタルコス(BC310~
230頃)も、冥王星・さそり座の時期
の人物である。紀元前後はエジプト女王
クレオパトラが自殺して、古代ギリシャ
系の文明が終焉を迎え、それに代わって
ローマ帝国が台頭。イエス・キリストが
刑死して、「死と復活」のキリスト教が
始まるのである。
大航海時代とルネサンスを招来した
技術的革新は、羅針盤と火薬と活版印刷
である。これはいずれも10世紀末から
11世紀始めに中国で発明されたもの
で、十字軍時代に結成されたテンプル
騎士団が、東方貿易によってヨーロッパ
世界にもたらしたものである。
テンプル騎士団は、東方貿易で得た
巨富を国王に貸すほどの実力を持ち、
城と修道院を兼ねた本部がフランス
国内だけで1万余と言われる。彼ら
は貸し金庫システムや複式簿記などの
近代経理技術を用い、航海術、測量、
建築、兵器に関する最先端技術を保持
していた。神曲の作者としてルネサンス
のさきがけとなったダンテ(1265~
1321)もこの団員であり、ダ・ビンチ
も「シオンのノートルダム騎士団」と
いう秘密結社の大修道院長だった。
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