歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」
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ジャンル:未設定
シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/25
最終更新日:2011/03/25 12:27

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歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」 第2章 東方精神の章(仏・密・禅)
という性質が深く関与している
と思われる。あまり深くモノを
考える事なく、支配者の意思に
支配されて行動している方が
楽だからなのだろう。見方や
表現によっては、精神も行動も
「奴隷」状態にあると言える。
だがしかし、憤慨してみても
始まらない。おそらくはこれ
からも、変わる事なく続いて
ゆくだろうから。


 一方の複雑系は生命をモデル
として、ネットワークで発想する
ため「中心」という概念が無い。
インターネットというシステム
をイメージしてみればよくわかる。
ネットの中心など存在しない。
これはなかなか革命的だ。さらに
ネットワークはヒエラルキーも
存在しない。人体という器官の
ネットワークをイメージして
みればよくわかる。脳と心臓と
肝臓では、どれが最も偉いのか
・・などという議論は無意味だ。
器官の個性は重要だ。均一・
等質である事が平等などでは
ないという事だ。ここから
「多様性の共存」という
価値が導き出される。

「つまるところ有と無は互いに
 補い合って成長し、難と易は
 互いに補い合って完成し、
 長と短は互いに補い合って
 コントラストを醸し、音程と
 声は互いに補い合ってハーモ
 ニーをつくり、前と後は互いに
 補い合って結びつく。かくして
 賢者は、行わずして物事を処し、
 言葉なくして教えを説く。
 万物がそれぞれに生じ、しかも
 彼はそこから立ち去らない。
 彼はそれらに生命を与え、
 しかもそれらを我がものに
 しない (老子/上篇第2章)」
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