歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」
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ジャンル:未設定
シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/25
最終更新日:2011/03/25 12:27

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歴史エッセイ集「今昔玉手箱3(東洋文明編)」 第2章 東方精神の章(仏・密・禅)
○白隠慧鶴(はくいんえかく)

「駿河には過ぎたるものが
 2つあり。富士のお山と
 原の白隠」

と、富士山と比べられる
すごい禅僧がいる。臨済宗
中興の祖師・白隠慧鶴である。
1685(貞享2)年生まれと
いうから、徳川5代将軍綱吉
の治世。前年10月に和歌山
で、後の8代将軍吉宗が生ま
れている。

 白隠と号するのは34歳
以降で、幼名は杉山岩次郎。
駿河国駿東郡浮島原(静岡県
沼津市原)に生まれ、諸国遊行
に出た以外は生涯原宿の松蔭寺
住職だった。原宿は田子の浦
に面した景勝の地で、柿田川
の湧水に代表されるように
富士の伏流水が美味い。三島
と並ぶ東海道の宿場町であり、
人の往来も盛んな所だ。住み
やすいこと格別であった
だろう。

 さて、11歳の岩次郎は
母と共に、村の昌源寺で
日厳上人の法話を聞いた。
仏説十王経で説かれた地獄
の話だった。この世で罪を
犯した者は、死後地獄に
落ちて苦しみ続けるという
のである。殺生や盗み、姦淫
した者が落ちる大叫喚地獄や
八熱八寒地獄の恐怖にとり
つかれた岩次郎は、出家を
決意。1699(元禄12)年
2月25日、14歳の彼は
松蔭寺で単嶺和尚を拝して
出家。慧鶴という法名が
授けられた。
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