今昔玉手箱2/聖書文明編
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シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/24
最終更新日:2011/03/24 13:09

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今昔玉手箱2/聖書文明編 第1章 オリエントの章(旧約聖書の世界)
「文明とは、創意工夫の結晶。
試行錯誤の努力こそ貴い。神の
火は万能の道具となるに違い
ない。」

 プロメテウスはゼウスに、人間
に神の火を分け与える許可を願い
出た。
「それだけはだめだ。」
ゼウスは断固として拒否した。
「今のままの人間では、十分に
闘争本能が制御出来ない。確か
に道具づくりにかけては他の動物
よりはるかに優れているが、かえ
ってそれが災いとなる。彼らは
必ずや、神の火を利用した武器
をつくるだろう。そうなれば、
人間同士の戦いにとどまらず、
世界そのものを破壊してしまう
事にもなりかねない。そう
なっては、神々の世界といえ
ども安泰ではない。」

「確かに戦闘的性質も多分にある
だろう。だがそれが、創造の
推進力でもある。種族の繁栄を
願う本能もある。自ら絶滅する
以前に、それを回避する知恵が
生まれるだろう。」
プロメテウスはそう反論した。

 ゼウスが拒否したからといって、
「はいそうですか」と従う義理は
ない。プロメテウスは、人間の
創造力に賭けた。自ら自滅する
ような愚かさに打ち勝って、
偉大な文明を生み出す事を信じ
たかった。神の火を盗めば、
我が身がどうなるか予想は出来
たが、プロメテウスは自らの
信念に従って行動に移った。

 女神・ヘスティアの部屋から
神の火を盗み出したプロメテウス
は、人間に分け与え、火の使い
方を教えた。火を得た人間は
「料理」をおぼえた。生肉を
あぶり、かまどを築いてパンを
焼き、煮炊きする方法を学んだ。
 さらにプロメテウスは、着物
の織り方、家の建て方、金属の
鍛え方を教え、文明の基礎を
伝授した。また、時間の概念と
数、文字の書き方、家畜の飼い
方、車輪と馬車、帆船による風
のとらえ方、薬の調合法、夢占い
による吉凶の判断、鉱石(金・銀・
銅・白金など)の発見法など、
およそ人間の文明とかかわる
もので、プロメテウスの贈り物
でないものはなかった。
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