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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/22
最終更新日:2011/03/27 02:33

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- Garden - 第2章 第二章  ‐ 園 ‐
軍部の大将、中将というのは出世を約束された道で、何か大きな失態でもしない限りはその道から外されることはないとされる、士官の頂だ。
この椅子の争いは何千人の中で目にとまらなければならないという熾烈なものであった。
しかし姫宮になる女の争いは、宮家に入ることを許され己を磨き上げた者の中で、その5家の中から一人ずつ選ばれる姫になり、そして色に選ばれなければならないのだから、さらに厳しい世界に違いない。
年齢にも制限がかかり、何より問題なのは姫に選ばれ、色の心を奪うということにある。
人の心を奪わなければその頂には座れない。

藤の君はまだ18にしかならない少女であるのに、堂々とした立ち振る舞いや、言葉の1つ1つまで男を引き付ける力がある。
その姿に心惹かれぬ男などいるのかと思うほどだ。
そんなことを考えながら、柊と笠冴とともに食堂へ向かっている時だった。

「あれは、藤の君でしょうか」
柊がある一点を見つめてそう言った。
米粒ほどの大きさの女たちの姿が遠くに見えた。
何かを抱えている1人の女を囲うようにして色とりどりの衣を着た女たちがたっている。
その中心にいるのは、遠くからでもわかる、藤の君だった。
「宮家は大変ですね」
憐れむように柊が言う。皇家だけでなく、色に直接仕える黒麒と白麒を代々育てる麒家(ゴケ)、そして軍部、財部、公部、事部、法部の部大将にも嫁を出す宮家は、学問は当然のこと、楽や舞、花や茶など多くのことに秀でた器量な女を育てる家系である。


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