- Garden -
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/22
最終更新日:2011/03/27 02:33

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- Garden - 第1章 第一章  ‐ 風 ‐
彼女と初めて出会ったのは、夏を迎える少し前の晴れた日のことだった。

「こんな日に屋外で親善試合を行おうと思うやつの気がしれないな」
明らかに不機嫌な声で笠冴(カサゴ)がいった。
立っているだけで汗をかくほどの熱さだ。この時期にしては珍しい。
「確かに」
笠冴の隣で涼しげな顔をして柊(ヒイラギ)が空を仰ぐ。
日が服の上からでも肌を焼いてやろうと照りつける雲一つない晴天のもと、黒麒軍武魔隊と白麒軍武魔隊の親善試合を行うなど苦痛でしかたなかった。
「まぁ、でも。私達はただ見ていればいいんだろう?」
日よけがあればいいのだが、などと陽気なことを考えていると柊が信じられないことを言った。
「残念ながらそうはいきませんよ。新しく入った我々に手本を見せてほしいという名目で品定めされるおつもりのようですから」
「はぁ!?」
笠冴が大きな声で叫ぶ。
「冗談だろ!?このくそ熱い中俺たちに剣をふれってか。何様だ」
「力のない者の下につくくらいなら、と考えられる血の気の多い方ばかりなのですよ。あぁ、まるで誰かによく似ている」
「ちょっと待て!どうして俺を見るんだ!!」
「見ていましたか?すいません。何分正直者なので」
笠冴と柊は幼いころから仲がいい。よくいがみ合う仲ではあるが、互いを尊敬しあっている。
「もしかして、その手本私もするのか?」
「もちろん、みの・・・雅様もでしょ!」
「まぁ、そうなりますね。あちらは我々の事情など知りませんから」
「剣は苦手なんだがなぁ・・・」
苦手なのは剣だけではないが、多くの習い事のなかで剣術が一番嫌いだった。
どうしても兄上には勝てず、いつも自分の無力さをまざまざと思い知らされるばかりだったからというのが原因のひとつである。
「そんなことをおっしゃりながら」と、柊がため息をこぼした時だった。


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