歴史エッセイ集「今昔玉手箱」
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ジャンル:未設定
シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/11
最終更新日:2011/03/11 11:01

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歴史エッセイ集「今昔玉手箱」 第4章 黒の章(悲惨な戦争と希望の光)
 8日午前0時。深川に集結していた
第38師団は、土井定七大佐の歩兵
228連隊、田中良三大佐の歩兵
229連隊、東海林俊成大佐の歩兵
230連隊の3隊に分かれて九龍半島
へ進撃した。

 行軍中は工兵の地雷探索隊が先兵と
なり、鉄棒で道路をコツコツ叩きなが
ら進む。カツンと地雷に当たると、
その周囲を白墨で丸く囲って目印を
つける。それを工兵の地雷処理部隊が
処理し、安全が確認されたところで
戦車兵、砲兵、歩兵が後に続くわけで
ある。
 道路でさえ地雷が埋めてあるの
だから、脇にそれて雑木林の中へ踏み
込むと、全て地雷源だと思ってよい。
木と木の間に細い針金がめぐらせて
あり、触れるとたちまち信管が作動
するトラップである。行軍中、大小便
の為脇道にそれて、地雷に殺られた
兵も少なくなかったという。それゆえ
大小便も道路上で行なった。

 その道路を、重砲兵第1連隊の
四五式24センチ榴弾砲8門、15
センチカノン砲16門、15センチ
榴弾砲6門、15センチ臼砲12門が、
黒光りする砲身を輝かせながら運ばれ
ていった。24センチ砲の砲弾は、
1発1.5メートル。トラック1台で
1発運ぶのがやっとという重量だった。
弾薬を運ぶトラックの列の後には、
深いわだちができた。
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