今昔医療福祉外伝
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発行者:オフィス亀松亭
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ジャンル:ノンフィクション
シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/02
最終更新日:2011/03/02 11:02

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今昔医療福祉外伝 第11章 ホスピス(下) /痛みを知る
 残された命をどう生きるのか。死んで
ゆく家族をどう見守るのか。患者も
家族も、それぞれに切実な痛みを抱え
ている。全人生と全人格が否応なく
さらされ、問われる。自分の人生とは
一体何だったのか。生きるとは何なの
か。家族とは、愛するとは、魂とは、
祈りとは、生命とは、死後生とは・・

 ホスピスの現場では、医師や看護婦の
他に、さまざまなスタッフが患者と家族
のケアに協力している。ソーシャルワーカー
(社会福祉士)、カウンセラー(臨床心理士)、
ケース・ワーカー(介護福祉士)など、
コ・メディカル・スタッフと呼ばれる、
心のケアの専門家である。さらに各種
宗教者やボランティアが加わる。

 誰もが皆、迷い、悩み、試行錯誤
しながら仕事をしている。精神的にも
肉体的にも過酷な現場と言える。だが
案外、ホスピスの現場は生き生きして
いる。

「これが本当の看護(リアル・ナーシング)よ」
という声が聞かれる。患者と看護婦が
一対一で、長い時間をかけて心の交流が
はかられるからだ。きついけれど、人間と
して充実するというのが、ホスピス・ナース
たちの真情なのだろう。

 このホスピス・ナースには、いくつかの
資質が要求される。相手を尊重する柔軟性
がある事。ユーモアのセンスがある事。
自分の信条を一方的に相手に押し付ける
ような、生真面目な信者タイプの人は
向かない。ホスピスの現場では、すでに
宗教の枠を超えた、普遍的心情が形成
されているようだ。
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