今昔医療福祉外伝
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ジャンル:ノンフィクション
シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/02
最終更新日:2011/03/02 11:02

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今昔医療福祉外伝 第10章 ホスピス(上) /ホスピスの成り立ち
 また1600年代のフランスで、
司祭のヴァンサン・ド・ポールと
シスターたちが、奴隷や貧しい者たち
の為に、ホスピスや孤児院などを多数
設立し、救済活動を行った。しかし
残念な事に、これらはごく稀な例で
ある。愛と奉仕・いたわりが信条で
あるはずのキリスト教世界において、
他者への愛や憐れみの感情が浸透する
のは、19世紀中頃になってからの事
である。王や教会・市民が、医療・
福祉事業にかかわった例はほとんど
ない。教会の権力闘争と、血塗られた
虐殺の歴史だった。

 では東洋はどうだろう。紀元前の
インドに、アショカー王がいる。彼は
戦争の悲惨さを反省して仏教に帰依。
諸国に病院・薬草園・動物病院・老人
ホーム・ホスピスなどを多数建設した。
日本では飛鳥時代、聖徳太子が同様の
事業を行った。
 聖徳太子を仰ぐ多くの僧が、救済
事業を受け継いだ。中でも鎌倉時代、
医王如来として民衆に慕われた僧・
忍性は特筆に値する。中世カンボジア
の王・ジャヤヴァルマン7世も、慈善
病院設立に力を注いだ。東洋世界は、
決して不毛ではなかった。

 やがてキリスト教世界に、1人の
天使が舞い降りた。この頃からキリスト
教世界は、「愛と奉仕」の巻き返しを
はかった。1820年5月12日生まれ
の、フローレンス・ナイチンゲールで
ある。彼女は神の啓示によって、看護
婦を天職と考えるようになる。当時は
娼婦と看護婦の区別さえ曖昧で、アル
コール中毒の看護婦が大勢いた。病院は
薄汚い収容所にすぎなかった。
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