今昔医療福祉外伝
今昔医療福祉外伝
アフィリエイトOK
発行者:オフィス亀松亭
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:ノンフィクション
シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/02
最終更新日:2011/03/02 11:02

オーナーサイトへ
アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
今昔医療福祉外伝 第8章 幕末任侠医 高松凌雲(中) /国際赤十字誕生の事
 誰もが夢物語だと思った。だが
デュナンの言う、「人道精神を基底に
した救護団体」の必要性に、一人また
一人と心動かされていった。法律家・
ギュスタヴ・モアニエ、将軍・ヘンリー・
デュフール、医学博士・ルイ・アッピア、
テオドル・モノアール。デュナンの
情熱に応えて、5人の専門家による
委員会が組織され、具体的準備に
向けて始動したのである。

 1863年2月9日に発足したこの
「5人委員会」は、同年10月ヨーロッパ
16ヶ国の参加を得て国際会議を開き、
「赤十字規約」を決定。翌1864年
8月、ジュネーブ条約(赤十字条約)調印。
ここに「国際赤十字」が誕生するに至る。
「戦場に博愛を」と唱えたデュナンの想い
は、ここに結実したのである。時に
デュナン、37歳だった。

 年が明けて1868(慶応4)年1月。
オテル・デューにお百度を踏んで医学
を吸収していた凌雲のもとに、一通の
電報が舞い込んだ。

「幕府軍、薩摩・長州連合軍に大敗。」

幕府の公費で留学しているような凌雲
らにとって、この知らせは自分たちの
立場を根底から揺さぶられる直下型
地震と言えた。

「なんじゃこりゃあ・・幕府が潰れる
っちゅうことか?」

「うーむ・・」
「どうする?」
「わからん。」
60
最初 前へ 57585960616263 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ