今昔医療福祉外伝
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ジャンル:ノンフィクション
シリーズ:今昔玉手箱

公開開始日:2011/03/02
最終更新日:2011/03/02 11:02

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今昔医療福祉外伝 第2章 心優しき文化圏
 一方、古代アイヌの文化圏は、
シベリア・アムール川流域から、
沿海州、サハリン(樺太)、北海道、
千島列島、アラスカ、本州東北地方
などに、幅広く分布している。文字
を持たない文化なので記録は残って
いないが、その歴史は数万年、数十
万年単位のものだろう。

 北海道や本州東北地方に暮らして
いたアイヌの人々は、本州の日本人
を「シサム(隣人)」と呼んでいた。
その言葉が訛って「シャモ(和人)」
になったのだという。江戸時代以前
の和人は、交易を通じてアイヌの
人々と平和的に共存してきた。
奥州の阿倍氏・藤原氏、津軽・
十三港(とさみなと)の安藤氏など
がそれにあたる。

 だが、江戸時代の松前藩や明治
時代以降の日本人は、彼らに対して
民族絶滅に近い侵略・略奪・搾取等
を加え、アイヌ民族を不当に差別
した。また、ノーマライゼーション
について言えば、つい50年程前
まで、日本人健常者は、身体障害者
やハンセン病の人々を、お国の為に
役に立たない「非国民」として蔑み、
徹底的に差別していた。醜い日本人
の姿がここにある。

 アイヌの人々は、この世の
生きとし生けるすべてのものは、
不滅の生命を持っていると考えて
いた。つまり、人間や動物・植物
などは、すべて神の化身だった。
人間が殺して食べる動植物は神の子
であり、神々からの贈り物だった。
それゆえ人間は神々に感謝し、
動植物の生命を神々の世界に戻して
あげる儀式を行った。それが
イヨマンテ(神送り)に代表される
儀式である。貝塚もゴミ捨て場など
ではなく、神送りの儀式を行う斎場
だった。
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