虹の橋を渡ったゾウ
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ジャンル:ノンフィクション

公開開始日:2011/03/01
最終更新日:2011/03/01 10:29

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虹の橋を渡ったゾウ 第1章 印度象鎮魂歌(上) 動物処分命令
「お前たちが一体何をしたというのだ。」
その理不尽さがやりきれなかった。

 その同じ頃、公園課長の井下は手紙
を書いていた。宛先は北王英一・名古屋
東山動物園園長と、朴沢三一・仙台市
動物園園長である。

「拝啓

はなはだ突然には候とも 極秘にて
御内意相うかがいたく、一筆啓上
つかまつり候。陳者、時局ますます
進歩、国威宣揚されつつあることは
ご同慶のいたりに存じあげ候。
しかしその一面には 敵反抗に
対する万全の対策を講ずる必要を
生じ、当地の如きはまず第一目標
となりえることは想像される結果、
当動物園としては都心部にあること
ゆえ、猛獣の疎開をすることと
相決し候。当方に比し、安全なる
貴園において収容のご希望有り候へ
ば、避難管理の名をもって御引き
渡しいたしたく、結局は寄贈または
交換等の取り扱いと相成るかととも
存じますが、これは平和に相成った
後のご協議と存じ候。貴方におかれ
てもご都合有りしこと、かつ現在
運輸関係はなはだ窮屈と相成りし
おり候が、もし希望の有り候ば、
折り返し貴意相伺いたく候也。」

 記
1・豹2(オス1・メス1)繁殖可能
  なるもの
1・黒豹2(オス1・メス1)繁殖可能
  なるもの 以上名古屋へ
1・象1(メス1)約24歳 仙台へ

「せめてこいつらだけでも・・・」
井下は井下で、理不尽な命令に精一杯
抵抗していた。

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