原爆
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公開開始日:2011/02/28
最終更新日:2011/02/28 10:54

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原爆 第6章 6・長崎市浦上
「8月7日/広島・呉の知人からの電話
で、広島に投下されたのが原子爆弾
らしいと知る。8日/大本営発表、例の
如く簡略なもので、損害若干である。
革命的新兵器の出現だということは、国民
は不明のまま置かれるのである。

9日/その後も新型爆弾に対する昨日と
同じ注意。毛布などをかぶれを繰り返す。
国民を愚にした話である。真偽は知らず、
今日は長崎に同じものを投下
したというが、一切発表はない。隠す
つもりらしいのである。」


朝日新聞に「原子爆弾」の活字が登場
するのは、11日になってからだった。

 北九州八幡工業地帯に224機、広島県
福山市に151機のB29が爆撃の為に
飛び立った8日夕刻。東郷茂徳外相は
宮中地下室に参内し、天皇に拝謁。

「原爆投下の惨状あまりにもひどく、
もはやポツダム宣言受諾やむなし」と
言上した。天皇は東郷に賛同し、「なる
べく早く戦争の終結を見るように取り
運ぶ事を希望す」とのお言葉を述べら
れた。

 同じ頃、モスクワの日本大使館・
佐藤大使のもとに、ソ連政府の対日
宣戦布告文が届いていた。またテニ
アン島の第509混成部隊に対して、
第二十航空野戦命令書第17号が発令
された。特殊爆弾による2度目の攻撃。
第一目標・小倉。第二目標は長崎。
機体ナンバー7292の77号機・
B29「ボックス・カー」は、黄色い
エナメル(尾翼は黒)で塗装された
プルトニウム型原爆・ファットマン
(太った男)を爆弾倉に呑み込み、
未明の出撃を待っていた。
 
 9日午前0時。ソビエト軍は対日
参戦を決行。満州国境を越えて、怒涛
の進撃を開始した。テニアン島では、
ジョージ・マクォート機長の88号機
が小倉へ、チャーリー・マクナイト
機長の95号機が長崎へ、気象観測機
として飛び立とうとしていた。

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