原爆
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公開開始日:2011/02/28
最終更新日:2011/02/28 10:54

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原爆 第1章 1・マンハッタン計画
 東条は陸軍大臣から首相となる。
「打倒東条」を力説した石原は予備役
になり、故郷・山形で農耕生活に入り、
日本の敗北を予言する。

 東条ら軍部は、私利私欲で拡大
させた日中戦争・大東亜戦争を、
もっともらしい大義名分にすりかえる
名人だった。「大東亜共栄圏」
「アジア民族の解放」などの理想
がそれである。もっともらしい美辞
麗句を並べて国民を「教育」し、
特定の価値観をすり込み、欲望を
刺激して生活の豊かさを保障し、
飼い慣らしてゆくのが、戦争指導者
たちの常套手段である。集団心理を
巧みに利用し、情報を操作し、国民
をその気にさせて自殺行為に追い込む
という手口である。

 むろんヒトラーも、この手口を実行
した。「大衆は限りなく愚かだ。
大衆は女のように感情だけで動く。
青少年も同様だ。彼らには、車と
オートバイと美しいスターと、音楽
と流行と競争だけを与えてやれば
いいのだ。そのため大衆や青少年
には、真に必要なことは何も教えるな。
必要がないバカのようなことだけを
教えろ。それで競争させろ。笑わせろ。
ものを考えなくさせろ。真に必要な
ことは、大衆と青少年を操る者だけ
が知っていればいい。このあとは、
国家のためと何千回でも呼びかけ
て戦わせ、殺し合わせるのだ。
(ヒトラー地獄の法則)」

 日本でもむろん、「お国のため」
のプロパガンダが強力に推進された。
「欲しがりません、勝つまでは。
大和魂総動員。一人一人が御国の柱。
一億一心、銃とる心。黙って働き、
笑って納税。私腹肥やすな、国肥やせ。
国策に理屈は抜きだ、実践だ。」

 ナチスドイツは軍事的に強力で、
短期間にヨーロッパ全土を制圧して
いった。極東にあって、アジア・
太平洋全域を勢力圏にしている
大日本帝国と手を組んでいる以上、
世界征服も有り得ない事ではない
かと思われた。ユダヤ人科学者たち
は、恐怖に震えながらも虐殺された
同胞の復讐に燃えた。
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